2009年07月23日

「わたしと薬」 (栃木県・32歳 男性)

 僕には持病がある。精神分裂病、自閉症、そうウツ病の3つだ。高校2年の時からの付き合いだから、もう15年になる。始めは辛かった。怠けていると思い、負けるな!と言う気持ちから、父さん、母さんは仕事をさせた。でも、どこも、すぐに逃げ出した。幸い、4年目位から、ほぼ日常生活に支障なく暮らせるようになった。1年間、家に引きこもっていた時に、ビデオを沢山見た。その中に、黒サワさんの「赤ひげ」がある。ほとんど忘れてしまったが、1つの場面が頭が離れない。“狂人”の病人だ。この人も、僕のように、誰にも解ってもらえない苦しみを抱えて生きている人だなって思った。あの人が、今の薬を飲んでいたらどうなるだろう?
 クスリと言う文字は逆さに読むと、リスクとなる。つまり、どの薬にも、大なり、小なりのリスクがつきまとうと言う事だ。リスクのない薬など存在しない。身体の中に異物を入れるのだから、当然の事だ。
 僕は、自分ではこの“持病”を大変気にいっている。理由は、僕の個性だから。今では先生や薬剤師さん、そしてクスリのおかげで心も平穏に、そして、農作業にも集中して取り組める日々を送っている。もしも、僕が、この持病がなかったら、あの時、あの苦しみを味あわなかったならば、人に対して、家族に対して、愛情をもって接する事が出来たろうか?優しくする事ができたろうか?あの時、父が、誰でも、人に言えない病気や悩み事の一つや二つあるんだ!お前だけじゃない。と励ましてくれなかったら、今程、人間的に強くなれただろうか?
 生、老、病、死。これは人生についてまわるものだ。だから、四苦八苦するのだ。その為に、人に優しくする事も出来るし、自分が成長出来る。その人生の助けをしてくれるのが、クスリと言う存在だと思う。
 今まで、有難う。