2009年08月28日
「夢に向かって!」 水谷真夏(奈良県・12歳)
私の自慢
それは,ここ三年間,病気という病気にかかってないことだ.
ましてや,薬なんてずいぶん前から飲んでいない.
ずっと前,私はみんなにどんな薬が欲しいか,聞いてみたことがあった.
「肩こりが治る薬が良いなあ」と母.
「やっぱり,日本人は腰痛やろ」と父.
なんか,どれも現実的で,頑張ったら作れそうなものばっかりだ,と幼かった私は思った.いま「じゃあ作れ」と言われたら,無理だけど.
もっと,動物としゃべれる薬とか,空を飛べるようになる薬とか.そうゆう夢のある薬を求めていたんだと思う.
そう,幼い私にとって,薬とは「夢」のようなものだったのだ.
今年,六年生になって初めて現実的に薬を実感した出来事があった.
ペットボトルのキャップをリサイクルして,ワクチンを作る運動.
「エコキャップ推進運動」だ.私の小学校では,いらなくなったペットボトルのキャップを集めて,それをリサイクルし,世界の子ども達にワクチンを送る運動を始めた.キャップを,リサイクル会社に買ってもらい,ワクチンを購入するのだ.
キャップ800個でワクチン一本.そういわれたときは,気が遠くなりそうなくらいほど遠いと思った.
しかし,たったキャップ800個で一人の子どもの命が救えると思ったら,がんばって集めようという気になった.
「これまで□人の命が救われました」
という看板の数字が変わるのがうれしくて,私たちはどんどん集めた.
親戚からもらった物.
お父さんの会社でもらった物.
みんながみんな,協力してくれた.
そしてある日,学校に一枚の感謝状が届いた.
全国でキャップが七億四千個を達成したらしい.
信じられないくらいたくさんの数だ.
これで,何人の命が救えただろうか?
賞状がかざってある玄関に,今日も私達がキャップを持って集まる.
7億分の1でも,どれだけ小さい割合でもいいから,私の手で,もう捨てようと思っていたペットボトルのキャップで,人の命が救える薬を作ることが出来た.
その喜びは,すごく,すごく大きい.
そして,これからもずっと続けていきたい.
私たちは,近くに病院もあるし,医療関係に恵まれている.
でも,世界には貧しい中で一生懸命病気と闘っている子どももたくさんいるのだ.
私たちが集めたキャップは世界の子ども達の夢になっていった.
子ども達の夢,地球の夢は毎日楽しく健康に生きること.
幼い私が考えていた夢とはちょっと種類の違う「夢」だけど,わたしは薬がこの夢をかなえてくれるだろうと信じている.
そして,私は今日もキャップを集める.
みんなの夢に向かって!

