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救急科での経験を生かして人と接し
医療法人を通じた地域貢献を目指す


医療法人良秀会
 
ふじい・よしゆき
理事長 藤井 良幸 先生
 
【経歴】
関西医科大学卒業後、大阪府立泉州救命救急センター、大阪大学医学部附属病院高度救命救急センターなどの大阪大学救急医学教室関連病院で勤務。神戸大学経営学研究科現代経営学専攻専門職大学院課程(MBA)修了。日本救急医学会認定救急科専門医。
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救急医療の経験は経営に役立つ

 大阪府の5医療機関を束ねる医療法人良秀会。その経営に携わる藤井良幸理事長に影響を与えたのが救急医療の経験だという。「学生時代は将来像を明確に描けず、勉強をしませんでした。それではいけないと、卒業後は厳しい環境に身をおくべきと考えました。幅広く患者を診られることにも魅力に感じ、救急科を選んだのです」
 
 救急医療で日々多彩な症例に触れることや、限られた時間の中で治療方針を決めなければいけない緊張感を刺激的に捉えるようになったという藤井理事長。大学病院及び関連病院での救急医療や、地域の救急医療体制の構築などに携わっていく中、両親が経営していた医療法人に積極的に関わらなければならない時を迎える。その時、救急医療と経営の近似性に気付いたという。「『経営とは、他人を通じて事をなすこと』という言葉があります。それは救急医療でも同様だと感じたのです。救急医療は救急科単体で完結できることが少なく、脳外科や循環器内科などの協力やコメディカルとのチームワークが必須です。その現場で調整能力を培ってきたことが現在の経営面にも役立っています」
 
 

地域への貢献を目指し自らも学び続ける

 「真摯に救急医療に取り組む先輩医師達と仕事をしていく中で、新しい知識を取得する楽しさを教えてもらいました。そうしたこともあり、自発的に学ぶ癖がついたかと思います」と振り返る藤井理事長。実際にそれは、大学病院で救急医療に関わっていた時期に休日を利用して経営学を学び、MBAを修得したことにも表れているだろう。現在では、経営者に加え、救急医療で培った幅広い分野の視点を生かした総合診療科の医師としての顔も持つが、「どちらもまだまだ半人前」として、さらなる進歩を目指し、学び続けている。
 
 藤井理事長が法人を通じて目指しているのは、地元地域へいかに貢献するかであり、2016年4月より新たな関連病院も加わった。「一般的に大阪府は北に比べて南の医療体制が比較的劣っていると思われています。堺・泉州地域で育った人間として、地元の医療体制を充実させる助けとなりたいのです」

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