夏季に流行する手足口病が、全国的に蔓延する恐れ
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国立感染症研究所感染症情報センターは、今夏、乳幼児の感染者数が多いとされる「手足口病」(てあしくちびょう)が全国的に蔓延する可能性があると報告した。
手足口病とは、口腔粘膜および手や足などに現れる水疱性の発疹を主症状とした急性ウイルス性感染症のことである。子どもを中心に、例年4月頃から患者数が増加し始め、流行のピークは7月中旬か下旬とされる。同調査によると、例年、報告数の90%前後を5歳以下の乳幼児が占めており、病気の原因となるウイルスは、主にコクサッキーウイルスA16、エンテロウイルス71(EV71)で、その他、コクサッキーウイルスA6、A9、A10などが挙げられる。手足口病の感染経路については、飛沫感染(咳やくしゃみなどの病原菌を吸入して感染する)、接触感染(感染源に接触することによって感染する)、糞口感染(便の中に排泄されたウイルスが口腔を介して感染する)が知られている。特に、この病気にかかりやすい乳幼児が集団生活をしている保育施設や幼稚園などでは、こども同士の生活距離が近い環境であることや衛生観念がまだ発達していないことから、集団感染が起こりやすい。また、乳幼児では原因となるウイルスに感染した経験のない者の割合が高いため、感染したこどもの多くが発病するのだ。
同調査では、全国約3,000カ所の小児科定点からの報告に基づいて手足口病をはじめとする各種小児科疾患の発生動向を分析している。手足口病の報告数は2011年第19週(5月9~15日)以降増加が続いており、第24週(6月13~19日)の定点当たり報告数は2.60(報告数8,166)と前週(定点当たり報告数1.68)よりも大きく増加し、過去10年間の同時期と比較して最も多い値であった。
手足口病には予防接種はなく、また発病を予防できる薬もない。また、治癒後も比較的長い期間、便などからウイルスが排泄されることがあるのだ。一般的な感染対策は、接触感染を予防するために手洗いをしっかりと行うことだ。特に、乳幼児が集団生活をする保育施設では、感染を広げないためにそのような対策を行うことは必須となる。特におむつを交換する時などは、排泄物を適切に処理し、しっかりと手洗いをする。大人も子どもも、日頃からのしっかりとした衛生管理が大切であるといえる。
関連サイト:
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/hfmd.html(厚生労働省)
http://idsc.nih.go.jp/index-j.html(国立感染症研究所感染症情報センター)