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  • 連載8回:筋トレと有酸素運動-筋トレ・ダイエット・リハビリのそこが知りたい!-

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    健康にいいことをしよう、体作りをしよう、と思い立った時には目標を定める必要がある。特に体作りやダイエットの場合には絶対に目標が必要になる。どういう体型を目標にするかによってトレーニングの仕方が変わってくるからだ。陸上競技を例に挙げるとイメージしやすいだろう。砲丸投げやハンマー投げの選手のような体型になりたいのならば、筋トレを頑張るしかない。長距離選手のような体型になりたいのならば、有酸素運動を頑張るしかない。この2つが最も顕著な両極端の例だ。その中間に属するハードルや短距離の選手のような体型になりたいのならば、筋トレとサーキットトレーニングのような有酸素運動を交互にやるのがいいと思う。

    上述のようにトレーニングには大きく分けて筋トレと有酸素運動の2つがある。スポーツクラブに行けば両方とも出来るようになっている。そんなときにどちらを先にやったら良いかという疑問が生じる。それぞれの長所を最大限に引き出すとすれば、同じ日に両方やらずにどちらか一方とするのが賢明だ。もしどうしても同じ日にやりたいというなら筋トレをしてから有酸素運動の順だ。有酸素運動後には筋肉のなかのグリコーゲンは枯渇しているので、そんな状態で筋トレをしても筋肉はつかないという理由からだ。

    どういう体型を目標にするかによってトレーニングの仕方が変わってくる。たとえばマッチョになりたいのならば、言うまでもなく高強度の筋トレを行うに限る。有酸素運動では筋肉は一切増えない(むしろ痩せる)。そしてトレーニングの後は、食べる事、寝る事(休養)で筋肉が成長する。逆に長距離選手のようなほっそりとした体型になりたいのならば、有酸素運動を頑張るしかない。その場合には、極端な言い方をすれば筋トレなどあまり意味がない。

    マッチョを目指すのでも、ほっそりとした体型を目指すのでもないと言う方もいるだろう。すなわち健康増進を目標とする場合である。その場合には筋トレと有酸素運動を交互にやるとか、好きな比率でやるとか、気の向くままにやるという事でいいと思う。どちらにしても体を動かす事には変わりなく、どんな形式であれ運動そのものが体にいい事は確かである。また同じ運動でもそのやり方で選択肢はさらに広がる。筋トレで言えば、重さはどんどん軽くなってもほとんど休みを入れずに高回数で運動していれば有酸素運動の意味合いをもってくる。ただしこの場合には筋肉のつく程度はかなり鈍るが、筋肉が痩せることはない。また有酸素運動でも、坂道や階段などの負荷がかかるところでダッシュをすれば筋肉は少しつくようになる。このようにトレーニングというのは選択肢が多く奥が深い。

    >>連載コラム:筋トレ・ダイエット・リハビリのそこが知りたい! 一覧

    【筆者プロフィール】

    吉原 潔(よしはら きよし)

    三軒茶屋第一病院 整形外科部長

    • 日本医科大学卒業 医学博士
    • 元帝京大学溝口病院整形外科講師
    • 日本整形外科学会専門医
    • 日本整形外科学会脊椎脊髄病医
    • 日整会内視鏡下手術・技術認定医
    • 日本脊椎脊髄病学会指導医
    • 日本体育協会公認スポーツドクター
    • インターネット医科大学整形外科教授
    • 身体障害者福祉法指定医
    • 元志賀高原焼額山スキー場診療所ドクター
    • 元ヴェルディー川崎グランドドクター
    • 元スノーボードFISワールドカップ医事主任

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