自覚なく進行することもある睡眠時無呼吸症候群
睡眠障害の1つである睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に上気道(咽頭部)が詰まって呼吸が停止する病態だ。「呼吸が10秒以上停止する無呼吸の状態が、夜間の睡眠中に1時間あたり5回以上生じる状態」と定義されている。
多彩な症状があり、中でも大きないびきや日中の耐え難い眠気が特徴的なものとして挙げられている。本人に発症の自覚がないまま進行するケースも少なくない。
睡眠時無呼吸症候群の診断・治療法
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、入院して睡眠の状態を全体的に調べる睡眠ポリグラフィー検査を行う。全身に端子を取り付け、脳波、筋電図、眼球運動などを計測するのみの検査で、体へ負担を与えずに行えるほか、入院も一般的には夜から翌朝までの間で済むため、日常生活への影響もほとんどない。
検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断された際には、進行に応じ、さまざまな治療を選択する。ほかの治療法が望めない場合などには外科手術も検討されるが、一般的には以下の2つの治療が行われている。どちらも、気道を広げて無呼吸を起こしにくくする治療法だ。
■CPAP療法
持続陽圧呼吸療法とも呼ばれ、睡眠時に装着した鼻マスクから圧力のかかった空気を送り込むことで気道を広げる治療法。患者ごとに有効な圧力を設定して治療を行う。
■スリープスプリント治療
歯科医師によって作製されたマウスピースを、寝る前に装着する治療法。下顎を前方に引き出させることで、睡眠時に上気道が広がって空気が通りやすくなる。軽症例に有効で、特にいびきがひどい例に効果が見られる。
生活習慣病とも関連するため症状があれば早期受診を
睡眠時無呼吸症候群は、ただ日常生活に支障を来すだけではなく、肥満を伴うケースも多いことから、それによる生活習慣病とも密接に関係するといわれている。さらに、睡眠中に呼吸が停止して低酸素状態になることで、高血圧や冠動脈疾患などの生活習慣病の発症にもかかわっていることが近年証明されている。
いびきや眠気で悩み、肥満の傾向が見られるようになった場合は、早めに専門の医師に相談するのが望ましい。
【文/鈴木 健太】







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