インプラント治療の精度を高めるため、歯科技工士等のチームのメンバーとともに新しいシステムを開発した亀卦川博仁院長。いかに手術の危険性を減らし、患者に与える負担を、身体的・精神的に少なくできるかを追求している。不安なく、誠実な治療を受けてもらうためのさまざまな取り組みについて話を伺った。
危険性と負担の軽減のため 自ら新システムを開発
「私が何よりも心がけているのは、低侵襲、高精度で、誠実な治療です」 開口一番、亀卦川博仁院長はそう語った。十数年前にインプラント治療を手がけるようになったときから、亀卦川院長は手術の危険性を少しでも減らし、精度を高めることに力を注いでいる。そのためには歯科医師の技術を高めるだけでなく、手術にかかわるシステムの高精度化が必要であると考え、自らその開発に取り組んできた。
歯科技工士等のチームのメンバーと開発したのは、チタン製・中空の特殊なドリルと、今までにはなかった3Dナビゲーションシステムを利用して作製するサージカルガイドシステムだ。サージカルガイドとは、インプラントの手術を行う際に、正確な位置にドリルを進められるよう、リングを埋め込んだプレートで、口腔内に装着する。新システムの大きな特徴は、CT解析したデータを3Dナビゲーションシステムで「そのまま忠実に再現する」方法で作製することだ。これにより、ドリルの操作性においてミクロン単位での正確さが可能になった(国内外の学会で発表)。
従来のインプラント手術では、メスで歯肉を切開し、顎の骨を出してインプラント(人工歯根)を埋入する。一方、新システムの場合、歯肉は切開せず、ドリルの径の大きさの穴を開けるだけで済む。患者への負担が少ない低侵襲な術式になり、術後の疼痛や腫脹がほとんどないという。また、歯肉を切開した多くの場合は、インプラントの埋入後、いったん縫合し、治癒を待ってから、インプラントに支台部を装着する2次手術を行う。新システムでは手術は一度で済み、その点でも患者への負担が少なくなる。この治療を受けるために、多くの人が新幹線や飛行機で遠方から来院している。現在、このシステムを導入する医院は全国的に広がりつつある。新システムについては、同医院のホームページで詳しく紹介されている。
手術の録画や保証により さらに安心感を高める
患者の立場で考えれば、万全を期して行われる手術であっても、さまざまな不安がつきまとうのではないだろうか。そして、インプラント治療が高額であることにも配慮し、同医院は保証会社の保証システムに加入している。概要は、インプラント自体の破損等は10年間、インプラント上部に装着した人工歯の破損等は6年間保証し、無償~30%で再治療を受けられるというもの。治療を受けた医院だけでなく、全国的なネットワークにより転居の際など、各地の歯科医院を紹介してもらうことができる。
同医院では保証の説明なども含め、治療前に丁寧なカウンセリングを行っている。そして、カウンセリングから治療、メンテナンスまでのすべてを、亀卦川院長自身が患者一人ひとりと向き合いながら行っている。さらに、すべての手術を録画し、希望の患者には渡している。インプラントに限らず患者との信頼関係を大切にし、十分に納得してもらえる誠実な治療を行うことが、亀卦川院長の目指す歯科医療だ。
取材/川島 晶子
亀卦川 博仁(きけがわ ひろひと)
きけがわ歯科医院
新横浜インプラント・矯正クリニック 院長
1992年、日本大学歯学部卒業。同大学歯学部口腔外科、東海大学医学部口腔外科、開業医院に勤務の後、東京医科大学大学院修了、学位取得(医学博士)。UCLAインプラントコース修了、東京医科歯科大学インプラント学修了







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