口腔外科では、口、顎、舌などの口腔顎顔面領域の主に外科処置を行っており、幅広い疾患を診療対象としている。たとえば、近年患者数が増加している顎関節症や唇顎口蓋裂、外傷やインプラント治療なども、口腔外科の診療領域であり、さらに舌がんや歯肉がんなど口腔がんの早期発見にもその実力を発揮している。
口、顎、舌などは、とくに「かむ」「飲む」「話す」など日常生活を送る上で大変重要な役割を担っており、審美的な問題で心理的な負担のかかりやすい部位でもある。そのため治療にあたっては、高度な技術とともに関連領域の疾患に対する診断能力も求められる。
日本口腔外科学会では、こうした高い専門性が求められる口腔外科領域の疾患治療に対して、幅広い専門知識と高度な技術をもつスペシャリストとして、口腔外科専門医を認定している。専門医の資格を取得するためには、まず6年以上継続して同学会会員であり、学会の定める研修カリキュラムに従い、通算6年以上、口腔外科に関する診療に従事していることに加えて、100例以上の執刀経験や入院患者50症例以上の経験をすることが義務付けられている。そうしたさまざまな厳しい条件を満たした上で、筆記と口述試験、手術等の実地審査に合格して初めて口腔外科専門医の資格を得ることができる。資格期間は5年間で、資格取得後も論文発表などにより合計100単位以上を取得しなければ資格の更新は認められない。
同学会では、専門医の資格条件や審査のハードルをより高いものに改め、昨年4月より新制度をスタートさせており、専門医のさらなる発展と水準の向上が図られている。
【文/菅谷 英理】







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