脳や神経などの幅広い疾患と神経内科
神経内科は脳や脊髄、神経、筋肉の病気を扱う内科だ。体を動かす、感じる、考える、覚えるなどのことがしっかりとできなくなったとき、神経内科疾患の病気が疑われる。具体的にはしびれやめまい、ふらつき、ひきつけ、ものが二重に見える、頭痛、もの忘れ、意識障害、不随意運動(勝手に手足や体が動いてしまう)などのさまざまな症状が現れる。こうした症状の中から、脳卒中や認知症、パーキンソン病、てんかん、神経難病などの原因疾患を見つけだし、適切な治療を行わなければならない。
日本神経学会では、神経内科疾患の治療のスペシャリストとして、神経内科専門医を認定している。神経内科専門医になるためには、まず日本内科学会の認定内科医である必要がある。そこで内科全般についての基本的な診療経験を積み、さらに初期研修を含む臨床研修を6年以上行ってはじめて専門医への受験資格が得られる。300題の筆記試験と、診察技法・臨床神経学上の一般常識についての口頭試問の2段階にわたった試験が行われる。資格期間は5年間で、この間にも学会指定の学術集会に出席して、新たな知識と技術を更新する生涯学習も義務付けられている。
丁寧に全身の診察をする神経内科専門医を受診
神経内科の病気は、患者の自覚症状があるにもかかわらず、脳や脊髄のCTやMRIなどの検査をしても異常が見つからない場合も少なくない。そのため、正しい診断を導くためには、患者やその家族からの症状や経過をよく聞き、丁寧に全身を診察する神経内科専門医の幅広い知識と臨床経験が重要となる。神経内科では、原因となる病気を見極め、骨や関節の病気がしびれやまひの原因なら整形外科、脳や神経の手術が必要なときは脳神経外科、精神的なものが原因であれば精神科というように、それぞれの疾患に適した診療科を紹介することもある。疑わしい症状を感じたら、早期の原因究明と治療開始のためにも、一度神経内科専門医を受診してみるとよいだろう。
【文/菅谷 英理】







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