在宅血液透析を日本で初めて外来通院で導入
安全対策を追求して普及を促進する

医療法人友愛会

理事長 沢田 泉


 
 
 
かつらぎクリニック院長 西野 俊彦


 
 
 
 
しらかしクリニック院長 左官 弘和

 
 

在宅血液透析の良さを、自信をもって伝えたい

 人工透析には血液透析、腹膜透析などの種類がある中、友愛会が注力しているのが、在宅血液透析だ。文字通り自宅で血液透析を行う方法で、奈良県では2003年、友愛会が初めて導入を実施した。「当時は、血液透析の知識と技術のトレーニングのため、3週間以上の教育入院が必要と考えられていました。しかし、我々にとって初めての患者さんには、小さいお子さんと介護を必要とする母親がおられたことから、日本で初めての外来通院だけで導入教育を進めました」と沢田泉理事長は当時を振り返る。また、その8カ月後には、当時、在宅血液透析には不向きと言われていた糖尿病患者にも日本で初めて導入を行うなど、着実に成果をあげてきた。
 

在宅血液透析専用の機器。集合住宅にも置くことが可能

 在宅血液透析は、通院の手間がかからず、生活スタイル・病状にあわせた透析ができるうえ、時間と回数を増やせることから、病状が改善し、内服薬の使用量も減り、生命予後がよくなるなど、利点が多い。しかし一般的に普及しているとはいえず、自分で針を刺し、透析管理することに不安を抱く人も少なくない。「透析中に、万一トラブルが起きた時の対応策を事前に示し、対応を訓練します。その上で、機械や自分の体調に少しでも違和感があれば、無理をしないよう徹底しています。また信頼関係を築くため、連絡を密にとることも大事です」と西野俊彦院長。月に1度の面談と自宅訪問の際には、技術力や緊急時の対応能力のチェック、機器や部屋の清潔さの確認もしっかりと実施。こうした対応により、大きなトラブルは一度もないという。「在宅血液透析は患者さんにとってハードルが高いかもしれませんが、我々が自信をもってこの治療法を案内することで、興味を持ってもらえれば」と左官弘和院長は話す。
 
 最近では導入時の訓練の際、よりわかりやすく楽しく学べるよう、ゲーム感覚でできるコンテンツの開発も進める。「これからは医者まかせの医療ではなく、患者さん自らが理解し、治療法を選ぶ時代。在宅血液透析の良さを積極的に伝え、さらに多くの方に選択して頂きたい」と、両院長は力を込める。

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かつらぎクリニック
(ホームページ)


診療時間(人工透析)
月・水・金 8:30~13:30/17:00~22:20
火・木・土 8:30~13:30/14:00~18:30
〒639-2113
奈良県葛城市北花内616-1
TEL.0745-69-0801
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しらかしクリニック
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