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医療法人社団 新東京石心会

さいわい鶴見病院

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年を重ねても活動的に過ごすために
骨切り術でひざの痛みの改善を目指す

患者の病態に合わせきめ細やかに治療提案

 健康寿命の延伸のためにも、苦痛なく歩けて、活動性を維持できることは非常に重要。さいわい鶴見病院には各地から、ひざの痛みに悩む患者が集まっている。

 多く手掛けているのは、中高年以上に多い変形性膝関節症に対する骨切り術。自分のひざ関節を温存できることが大きな特徴で、年間の手術件数は198件※を数える。

 診断ではMRIで患部の様子や骨切り術の適応を確認。特に重視しているのが、話を丁寧に聞くことだ。

「治療方針を決定するには、患者さんの背景を知る必要があります。既往歴やスポーツ歴、活動性、希望するライフスタイルについて話していただき、術式を検討します。骨切り術は40~60代くらいの比較的若い方や、ご高齢でもスポーツや重労働をされている方で選択することが多いです」と語るのは、関節外科センター長を務める竹内良平医師だ。

 骨切り術は患者ごとにリハビリテーションの内容も異なってくる。医師とリハビリスタッフが週1回のカンファレンスで情報共有を行い、計画を立てる。体重の乗せ方の管理やひざの曲げ伸ばし、筋肉への電気刺激などを行い、筋力の維持を目指す。痛みが続くことによる患者の不安に対する気配りも忘れない。

「リハビリ後は、ほぼ活動制限なく社会復帰ができます。ただ、数カ月ほどかかりますから、年齢などを考慮して人工膝関節置換術をご提案する場合もあります」と竹内センター長。同院は年間221件※の人工膝関節置換術を実施しており、両方の手術に対応できることも強みだ。

大切なのはエキスパートに早めに相談すること

 患者の全身状態にも気を配り、例えば心臓の合併症がある患者は術前に同グループの川崎幸病院で心臓の検査を受けてもらう。同院で手術したあとも、術後の患者に感染症などのトラブルがあれば迅速に対応。合併症により同院での手術が難しい場合には、竹内センター長が信頼を置く整形外科医が在籍する総合病院への紹介も可能だ。

 ひざでクッションの役割を果たす半月板の治療にも注力する。半月板が断裂すると変形性膝関節症に至りやすく、同院では骨切り術と同時に半月板修復術を実施することも多い。特にひざの裏側で生じる半月板後角損傷には注意が必要だ。

「半月板後角損傷の直後はひざの裏側に痛みが生じますが、数カ月が経つと痛みがなくなります。ただ、そのまま治療を受けないと変形性膝関節症に進行するケースがあるのです。ひざに痛みや腫れが生じたら、なるべく早く、ひざ関節の治療に長けた医師が在籍する医療機関を受診されることをお勧めします」と竹内センター長は呼びかける。

※2022年1月~12月

関節外科センター
センター長

竹内 良平

医療新聞社
編集部記者の目

 2023年3月現在、建て替え工事中のさいわい鶴見病院。竹内医師は、ひざ関節を温存でき、スポーツ復帰も期待できる骨切り術の権威であるが、同院は骨切り術一辺倒ではない。一人ひとりの年齢やライフスタイルなどを考慮して、数カ月のリハビリが必要な骨切り術と、除痛効果がありリハビリ期間も短い人工関節置換術のどちらが、その患者の健康寿命延伸につながるのか術前に判断する。その真摯な姿勢が、建て替え後の新病院がテーマとする「健康寿命の拡大」とも重った。

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