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社会医療法人 杏嶺会

一宮西病院

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高度な技術・経験のもと
ハートチームでTAVIを提供

症例ごとに、より安全で確実な治療内容を追求

 高度な心疾患治療を通じて、地域医療の一翼を担う一宮西病院。ハートチームやハイブリッド手術室もいち早く導入し、難症例も含めて幅広い患者を受け入れている。また「絶対に断らない」という方針に基づき、24時間365日体制での救急医療にも力を注ぐ。迅速な救命措置が可能な院内動線のもと、搬送受け入れから短時間で治療を開始し、多くの命を救っている。

 こうした医療体制により、難症例に対する最新治療にも取り組んでいる。その代表例が大動脈弁狭窄症へのTAVIだ。高齢者など、通常の開心術が難しい患者に適応できる治療法だが、実施にはハートチームの高い技術が要求される。

 その点、チームを率いる栃井将人医師は、ドイツ留学中に弁膜症手術の世界的権威に師事し、帰国後は大学病院でのTAVI実施を主導してきた本領域のスペシャリスト。TAVIの2種類のデバイス、どちらも技術指導を行えるほど熟達し、人工弁機能不全例にも提供できる数少ない一人だ。そうした知識・経験をチームに共有し、安全性を高めながら、着々と実績を重ねている。90歳以上の超高齢者の実施数からも、チームの充足ぶりが伺える。

 「手術が困難な高齢者だけに、治療内容が命に直結します。そこで症例ごとに、より確実かつ安全に提供できる内容を検討しています」と栃井医師は話す。血管の太さや石灰化、硬さによって、太ももの血管のほか、心尖部・上行大動脈からのアプローチを使い分けるのもその一環だ。ハイレベルな心臓外科医だからこそ、そうした高難度な手技も柔軟に選択できる。もちろん、開心術が適していると判断すれば、開胸による弁置換術を実施。手術とカテーテル治療、両方に通じている視点から、メリットやリスク、選択する理由を細かく説明してくれるのも心強い。

豊富な経験を共有し合併症の抑制・対策に努める

 TAVIを実施する上で、チーム一丸となって、安全性を徹底的に追求していることも特筆すべき点だろう。合併症を起こさない工夫だけでなく、万が一の事態が起きた場合にいち早く対応できるよう、各自の役割分担まで細かく定めている。そのリスクマネージメントにも、栃井医師の豊富な経験がいかされている。「一例一例に緊張感を持ち、常に初めての症例と思って臨むように徹底しています。ただ治療を提供するだけでなく、患者さんが元気に退院し、満足していただくことが私達の目標。そのためには努力を惜しみません」

 今後も手術とカテーテル治療を組み合わせながら最適な治療内容を追求したいと栃井医師。「地域の方々に、当院で治療を受けて良かったと思っていただけるよう、全力を尽くします」

  • チームの連携で最新治療を提供

心臓血管外科部長

栃井 将人

とちい・まさと●藤田保健衛生大学医学部卒業。同大学心臓血管外科、国立循環器病センター心臓血管外科、ドイツザールランド大学心臓血管外科、埼玉医科大学国際医療センター心臓血管外科講師を経て現職。心臓血管外科専門医・修練指導医、TAVI指導医(SAPIEN指導医・CoreValve指導医)、ドイツ連邦共和国医師資格など。

医療新聞社
編集部記者の目

 患者のためになるならと、TAVIをはじめ、さまざまな最新治療を積極的に導入している一宮西病院。2020年、心臓血管部長に就任した栃井医師もまた、岐阜で生まれ育ち、大学時代は名古屋に通学。思い入れの強い、この地域を支えたいという熱意から同院に赴任した。より満足度の高い医療を提供したいという姿勢も、そうした地域にかける想いから来るのだろう。

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診療科目:心臓血管外科、循環器内科、救急科 他

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