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医療法人社団 顕鐘会

神戸百年記念病院 消化器センター

低侵襲な消化器治療で地域医療を支える

外科と内科が連携し幅広い治療を提供

「地域になくてはならない病院になる」ことを基本理念としている神戸百年記念病院。1907年の開院以来、一世紀以上にわたり地域医療を支えてきた同院が、近年特に力を入れているのが消化器疾患の治療だ。
 その治療を担うのが、消化器外科と消化器内科が連携した「消化器センター」で、食道・胃・十二指腸などの上部消化管や、小腸・大腸などの下部消化管、肛門、さらに肝臓・胆嚢・膵臓など消化器全般にわたる幅広い診療に対応している。

 「外科と内科にギャップのない、シームレスな診療体制が当センターの強みです。軽いフットワークを活かして、内科の検査でがんが見つかれば、その日のうちに外科の予約をとることもあります。外科の手術から内科の薬物療法への移行なども、スムーズにできると考えています」と西岡昭彦副院長は語る。

 検査面では、64列マルチスライスCTや1・5テスラMRIを導入するとともに、がんの早期発見などに役立つ内視鏡検査にも注力。治療面では、低侵襲な内視鏡治療と腹腔鏡手術を積極的に実施している。


  • 体への負担が少ない手術を追求

 「一部の胃がんなどでは、内視鏡治療と腹腔鏡手術を組み合わせることで、根治性と低侵襲性の両立・向上を図っています。こうした治療も、センター化で可能になりました」と消化器センター長の西憲義医師は強調する。
 このほか、腹痛・吐下血などへの救急医療にも24時間365日対応している。外科医長の小林政義医師は「救急医療から内視鏡治療、手術、末期がんへの薬物療法まで、幅広く一貫した治療提供を心がけ、地域医療への貢献を目指しています」と話す。

ESDを中心とした内視鏡治療に注力

 内視鏡を用いた検査・治療の充実に向けては、消化器センター内に「内視鏡センター」も設置し、同分野のスペシャリストとして森主達夫医師をセンター長に迎えた。特に力を入れているのは、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の提供だ。

 「食道や胃、大腸の早期がんやポリープの治療として高い効果が期待できます。手術より低侵襲なため、高齢の患者さんでも受けやすく、機能温存も望めます」と森主医師は説明する。

 低侵襲なESDだが、実施には高度な技術が求められる場合もある。代表的なものとしては、形状が複雑で胃などより壁も薄い大腸へのESDがあるという。

 「治療が困難な症例にも対応できるよう、各地の病院で研鑽を積んできました。大学病院などと同等の医療提供を心がけ、穿孔などの合併症も最小限に抑えるよう努めています」(森主医師)

 治療だけでなく、検査への注力も見逃せない。患者の苦痛を軽減するため、鎮静薬を積極的に活用。拡大内視鏡を用いて、検査精度の向上も図る。胃と大腸の同時検査も可能で、検査回数の抑制による体への負担軽減が期待できるという。

 「内視鏡検査で早期に疾患が発見できれば、そのまま内視鏡治療に移行できる場合もあります。がん以外にも、肝硬変に伴う食道胃静脈瘤や総胆管結石、吐血・血便への止血など、幅広い領域で低侵襲な内視鏡技術を活用しています。消化器の症状でお悩みの方はあまり我慢せず、お気軽にご相談ください」と内視鏡センターの山本修平医師は呼びかける。

 外科と内科、さらにはコメディカルが密に連携し、地域に根差した高度な医療提供を目指す消化器センター。西医師は「今後は、早期治療にもつながる部分ですので、内視鏡検査の件数を伸ばしていきたいと考えています」と語る。神戸百年記念病院の新たな百年史は、まだ始まったばかりだ。

取材/杉本富士孝

副院長・外科部長

西岡 昭彦

消化器センター長・外科部長 

西 憲義

外科医長 

小林 政義

内視鏡センター長 

森主 達夫

山本 修平

医療新聞社
編集部記者の目

 消化器診療の一翼を担うため、2020年10月に開設された内視鏡センター。そのセンター長を務める森主達夫医師は、ESDの専門病院などで研鑽を積み、500例以上の症例を経験してきた内視鏡のスペシャリストだ。診療に際しては「苦痛の少ない、精度の高い検査・治療を心がけています」と話す。内科と外科、それぞれの専門家が密に連携し、幅広く充実した消化器診療を目指す神戸百年記念病院。内視鏡センターは、その牽引役となるだろう。

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神戸百年記念病院 消化器センター

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