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社会福祉法人 聖隷福祉事業団

聖隷横浜病院

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患者さんに合わせて
股関節や膝の痛みを
手厚くフォロー

最小侵襲手術(MIS)で早期の社会復帰を目指す

 変形性関節症などで膝・股関節に痛みがあると外出がおっくうになり、身体の機能低下に、さらに拍車がかかる。そんな悩みを抱える患者に横浜市保土ケ谷区の聖隷横浜病院は多様な治療法を用意し、患者一人ひとりにあわせた最適な治療法を提案している。

 人工関節センター長の竹下宗徳医師は診察の際、患者の全身を診ることを心掛けている。身体のどこが痛むのか、疾患はどの部分にあるのか、慎重に見極める。保存療法として、まずは薬物療法や運動療法を行い、体重コントロールやトレーニングの継続を訴える。

 痛みが、なかなか引かない場合、症状や患者の希望・生活スタイルに応じて、骨切り術や人工関節置換術などの手術を提案する。手術を選択した際、人工関節センターが最も力を入れているのは最小侵襲手術(MIS)だ。約8㌢の切開で手術を行う。

 中でも難易度の高い、筋肉をまったく切らない方法に取り組んでいる。手術手技の工夫で出血量を減らすことで、術前の自己血貯血なし、ドレーン(血液・浸出液を体外に出す管)なしを可能にした。

 手術の難易度が上がる末期の症例でも、MISを第一選択肢とする。筋肉が落ちている患者ほど、筋肉を切ることでリハビリの時間が、さらに長くなるからだ。「患者さんにとって、術後の1年間は非常に重要。少しでも早く回復するように負担の少ないMISを優先しています」と竹下医師は語る。

 保存治療と手術の間に位置づけられる、再生医療の次世代P
RP(APS)療法※も導入した。院内で多血小板血漿の精製を行えるため、40分間待つだけで注射でき、日帰りで施行が可能だ。膝関節だけでなく、股関節でもAPS療法を行っている。

 入院期間も相談に応じている。回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟を合わせて98床が稼働。人工関節置換術の患者は早期退院が目標だが、希望次第で最長90日間の入院もできる。「ケアミックス型の病院に変わり、手術時と同じ医師、スタッフが、患者さんの日々の変化を見届けます」と竹下医師。今後も患者や地域に密着し、多様なニーズに応えた医療を展開していく。

※ 自由診療 次世代PRP(APS)療法 33万円(税込) GPS療法 11万円(税込)

整形外科・関節外科部長
人工関節センター長


竹下 宗徳

日本整形外科学会認定
整形外科専門医

医療新聞社
編集部記者の目

2020年に、回復期リハビリテーション病棟を新設した聖隷横浜病院。地域包括ケア病棟も稼働しており、手術も術後のリハビリも同じ医師が継続して担当し、全身の状態を確認する体制を構築している。退院後はジムに通って運動を行い、健康促進を目指す患者も増えており、実際に竹下医師も自身が通うジムで担当する患者と顔を合わせることがあると話す。ただ単に長生きするのではなく、健康に長生きしたいという意識が広がっている。

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