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ふたば診療所

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多職種連携とスキルアップで潜在ニーズにも応えてきた

 筆者が到着したとき、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の真っ最中。スタッフの役割分担がはっきりしており、丁寧に接しながらも接種はテキパキと進行、よどみなく終了した。日頃の訓練が伺える手際のよさだった。

 北海道・釧路のふたば診療所は機能強化型在宅療養支援診療所として12年の実績を重ね、トータルの看取りは588例に及ぶ※。2020年度の在宅看取り率は高く、家族に感謝されることも多い。施設は充実。ふたば診療所を中心に、ふわり訪問看護ステーション、定期巡回・随時対応いつでもふわり、通所介護日帰りふわり、サービス付き高齢者向け住宅ホスピス・ケアふわり、ふわり居宅介護支援事務所を開設し、在宅緩和ケアに充実の体制で臨む。

 「在宅医療は医師だけでは対応できません。在宅ケアの最前線では看護師や介護員の役割が、きわめて大きい。彼らのレベルアップこそが患者さんの『最後まで望む場所で過ごしたい』という希望をかなえる最大の支えとなります」と、ふたば診療所院長の谷藤公紀医師は話す。医師、看護師、介護員、ケアマネージャー、相談員、調理員、事務職全員が緩和ケアチームとして同じ理念を共有し、患者や家族と真剣に向き合っている。

ホスピスアパートは職員を鍛える「道場」でもあった

 それだけにスタッフのスキルアップが欠かせない。診療所開設以来、職種別の研修、全体研修、現場でのオンザジョブトレーニングを重ね、心とスキルを徹底的に鍛えてきた。12年に開設した道内で最も早いホスピスアパートは職員を鍛える「道場」でもあった。

 「職員は顕在ニーズに応えるだけでなく、潜在ニーズも見つけ、対応を考えなければいけない」(谷藤院長)と求めるレベルは高い。看護師の場合、医師と協力し、血液検査や尿検査、心電図検査はもちろん、尿路、気管、胃瘻のカテーテル管理(交換)なども行う。

 もうひとつ、多職種連携による在宅緩和ケアに欠かせないのが情報共有とカンファレンス。毎日のミーティングに加え、朝昼晩と顔を合わせて報告・連絡・相談を密に行っている。そうした手厚い姿勢が患者と家族の信頼を生んでいる。

※2009年5月~2021年6月

文/岡林 秀明

院長

谷藤 公紀

たにふじ・きみのり●東京医科大学で消化器外科を研鑽。1993年、藤花会釧路病院に移り、救急医療と高齢者医療に従事、在宅医療にも取り組む。2009年、「在宅医療と緩和ケア」を掲げ、在宅に特化した、ふたば診療所を開業。

医療新聞社
編集部記者の目

 笑顔と笑顔の花が咲く。ふたば診療所は多職種連携のモデルケースといってよい。医師、看護師、介護員、ケアマネージャー、相談員らだけでなく、調理員や事務職も躍動。皆が患者さんと笑顔で接しているのが大きな特徴だ。「充実した在宅診療は医師だけでは達成できません。スタッフが高い意識を持ってワンチームとして取り組まなければ患者さんの満足は得られない」と谷藤公紀院長は力を込めた。

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