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社会医療法人清風会

五日市記念病院

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一分一秒の命を救う
脳のエキスパートが
脳卒中から患者を守る

適切に診断・提供する開頭手術と血管内治療

「脳卒中治療を中心とした全身管理のできる急性期病院」を基本方針に広島市西部地域約30万人の健康を支える180床の五日市記念病院(広島市佐伯区)は2021年、開院30周年を迎えた。

 2022年4月、脳卒中・血管内治療センターを新設。センター長の坂本繁幸医師は「脳卒中は一分一秒を争います。脳疾患治療のエキスパート6名が在籍し、開頭手術と血管内治療、どちらもできる体制を整え、迅速な対応を心がけています」と話す。救急搬送後、1時間以内に治療を開始する。例えば、くも膜下出血を発症し、未破裂動脈瘤も同時に見つかったケース。根治性の高い開頭手術で止血し、頭蓋内に出た血液を洗い流す。開頭と洗浄によって、血管の収縮が2週間程度続く脳血管攣縮による、脳梗塞の予防に努める。

 術後4週間あけて、未破裂動脈瘤には侵襲の少ない血管内治療を選択。脳動脈瘤の壁は薄く破れると危険だ。動脈瘤にコイルを入れて封鎖する従来のコイル塞栓術に対し、網目の密なステント(フローダイバーター)を使う新しい治療法では、動脈瘤入口の動脈にステントを置くだけで治療が完了する。

「くも膜下出血の発症ということは、他にも瘤がある可能性があります。同じ疾患でも、患者さんによって病態はさまざま。カンファレンスで話し合い、一人ひとりに合った治療法を選択しています」と坂本医師。

  • 最新のバイプレーン式血管撮影装置を用いた血管内治療
  • 下肢麻痺用の最新リハビリ支援ロボットで早期復帰をサポート

急性期から回復期まで充実した患者サポート

 後遺症を抑えるため、早ければ手術の翌日からリハビリを開始する。理学療法、作業療法、言語聴覚療法と豊富なメニューを揃える。急性期病棟、脳卒中ケアユニット(SCU)に加え、系列の126床の廿日市記念病院と合わせて回復期リハビリテーション140床を整えた。

「我々にとっては慣れた治療でも、患者さんにとっては一生に一度の特別な治療。細心の注意を払い、より丁寧に行います」と患者第一主義で、地域医療への貢献を誓う。

脳卒中・血管内治療センター長

坂本 繁幸

さかもと・しげゆき●1997年広島大学医学部卒業。20年以上、脳血管内治療に従事し、22年4月から現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医。

医療新聞社
編集部記者の目

病院の強みは「脳血管内治療」と「開頭手術」の2刀流であること。脳血管内治療のスペシャリストである坂本繁幸医師の招聘に合わせて、脳卒中血管内治療センターを開設。取材時、フローダイバーターステントの実物を初めて見せていただいたが、通常のステントと比較すると、網目の密度の違いは一目瞭然だ。全国的にも有名な上山博康医師を脳神経外科特別顧問に迎え、その指導のもと開頭手術でも質の高い治療を追及している。

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