• 大阪府

和泉市立総合医療センター

  • 動画あり

さまざまな呼吸器疾患にチーム医療で立ち向かう

早期診断・治療を目指す地域密着の呼吸器センター

 和泉市立総合医療センターでは早期診断と的確な医療を地域に提供するため、2019年に「呼吸器センター」が設立された。呼吸器センターには多くの専門医が在籍(日本呼吸器学会認定呼吸器専門医8名、日本呼吸器外科学会認定呼吸器外科専門医4名)、21年1月から12月の気管支鏡検査は768件と全国トップクラスを誇り、全身麻酔手術は312件と泉州医療圏で突出した実績をあげている。

 呼吸器内科では、気管支鏡のクライオ生検という最新技術を導入している。呼吸器内科部長の田中秀典医師は、「クライオ生検とは肺組織を瞬間凍結させて採取する方法で、従来よりも組織採取量が格段に多くなり、診断率の向上につながっています。また肺がんのバイオマーカーであるEGFR、ALK、ROS1、BRAF、METなどの遺伝子変異の検索や免疫チェックポイント阻害薬の蛋白発現の有無なども精査可能になりました」と話す。呼吸器外科では、肺悪性腫瘍に対するロボット支援手術を導入している。呼吸器外科部長の富沢健二医師は、「遠隔操作で特殊な器具を操り、従来の胸腔鏡手術よりも繊細な手術が可能で、術後合併症や術後疼痛の減少も期待できます」と説明する。

 呼吸器センターでは、早期診断・早期治療のために気管支鏡の全症例を対象とした呼吸器カンファレンスを毎週行っている。治療方針に難渋する症例については、院内多職種カンファレンスに提示して治療方針の検討が行われている。

  • 毎週行われている呼吸器カンファレンス

 「呼吸器疾患は、肺がん、間質性肺炎、誤嚥性肺炎などさまざまな疾患があります。当院が呼吸器センターを稼働していることで、地域の患者さんに適切な医療を提供し続けることができています。また、私たちはチーム医療を行っています。医師だけでなく、看護師をはじめとするメディカルスタッフ全員が一丸となって、よりよい医療を提供していこうと日々努力しています」と松下晴彦病院長は語る。

病院長

松下 晴彦

呼吸器外科部長

富沢 健二

呼吸器内科部長

田中 秀典

医療新聞社
編集部記者の目

和泉市立総合医療センターで呼吸器センターが発足した背景には、地域の高齢化が深く関わっている。感染症としての肺炎のほかに、間質性肺炎や誤嚥性肺炎などの高齢の患者が増え、地域の要望もあって組織された。現院長が元々呼吸器外科の医師であることもあり、呼吸器内科と呼吸器内科との連携は、スムーズに行われている。カンファレンスには、医師だけでなくスタッフ全員が参加、生き生きとした意見交換が行われている。

Information

和泉市立総合医療センター

ホームページ

〒594-0073
大阪府和泉市和気町4丁目5番1号 

TEL.0725-41-1331(代表)

【診療受付時間】8:00~11:30

【休診日】日、祝、年末年始(12/31~1/3)

和泉市立総合医療センター 紹介動画