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村山医療センター

脊椎脊髄疾患のプロフェッショナルが
高度な技術で側弯症治療を提供

さまざまな側弯症疾患に対応するスペシャリスト集団

 脊椎脊髄疾患の治療では全国屈指の技術を誇る村山医療センター。中でも治療が困難な難度の高い側弯症手術や脊椎の感染症、術後のトラブル症例などの患者も積極的に受け入れており、レベルの高い医療を提供できるように取り組んでいる。

 側弯症は先天性や症候性の側弯のほか、多くは原因不明な特発性側弯症で、思春期の女子に多く認められる。ほとんどは無症状だが、進行すると外見上の問題や腰痛、胸部変形による呼吸障害が生じることもあるので注意が必要だ。軽度から中等度の側弯に対しては、装具治療が施されるが、重度(40~50度超)の場合や、装具治療が有効でなかった場合は、手術が選択肢となる。

 側弯症治療には、整形外科医長の許斐恒彦医師を中心とした側弯症チームが診療にあたっている。

「正確な診断と適切な治療を行うことを常日頃から意識して実践しています。画像診断や診察の所見、仕事の内容や家庭環境は患者さん一人ひとり異なります。一番何で困っているかを考え、すべてを加味した上で、治療のニーズを正確に捉えるよう心がけています」と許斐医師は話す。

  • 難度の高い側弯症手術を実践

脊椎脊髄疾患の全般に渡り新たな取り組みを実践

 側弯症には、さまざまなカーブパターンがあるため、症例に応じて手術を使い分けている。脇の下を切開し、脊椎の前方を固定する高い技術が必要な前方アプローチを伝統的に多く手掛けてきたが、背中を切開して脊椎の後方から固定する、後方アプローチのほうが低侵襲の場合もあり、前方、後方にこだわらず、体に負担の少ない術式を選択している。

「側弯症は、年を重ねると追加の手術が必要になってくるケースもあります。それを1回の手術で一生涯、治療をしなくても済むように行うことが一番の理想だと思っています」と許斐医師は側弯症手術の難しさを説く。

 医師と看護スタッフが連携し、術後のケアも万全な体制を構築している。非常にハイリスクな手術の患者に関してはHCU(高度治療室)のケアユニットで術後の管理を行っている。重度な侵襲の大きい手術でも、手厚く安全にケアできることを追求している。

 近年注力しているのが近隣の小児療育病院との連携。重症心身障害児に側弯症が多く認められることから、麻痺性や症候性の側弯症に対しても手術治療を積極的に行っている。また、脊髄損傷の最新治療の研究にも取り組んでいるところも大きな特色だ。同院の脊椎脊髄疾患に対する挑戦は続く。

整形外科医長

許斐 恒彦

このみ・つねひこ
日本整形外科学会認定
整形外科専門医

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