当院は岩手県で3つしかない乳癌学会認定施設で常勤の乳腺専門医がおり、東北大からも月に3回、教授を含めた乳腺専門医が来院して診療にあたります。年間の乳癌手術件数は約40例※で、マンモグラフィー読影に精通した医師2名、撮影技師5名(4名女性)、乳腺超音波技師2名(女性)が検査・診断を行います。また、乳癌患者の約10%の発症原因とされる遺伝性乳癌に対応するために遺伝子カウンセラーが定期的に来院しています。マンモグラフィーは、高濃度乳房でも乳癌を発見しやすいトモシンセシスと圧迫時に痛みを最小限度にする圧迫自動減圧制御機能が搭載されています。乳房部分切除希望の患者さんには、乳癌の広がりを正確に把握するために乳房MRIを行い、手術範囲を決定しています。化学療法は12床を有する化学療法室で行われ、副作用のバックアップとして、循環器科や呼吸器科が常時対応しています。また、骨などの障害物があっても均等に腫瘍へ放射線が当てられる最新の強度変調放射線治療ができ、症状緩和の時期になっても緩和医療科にて痛みの少ない予後を送れます。

※2022年1月～12月