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医療法人 徳洲会

東京西徳洲会病院

複数の看板を持ち、北多摩地域屈指の総合病院として質の高い医療を提供

小線源乳房部分照射による温存療法に定評あり

 2023年3月、東京西徳洲会病院(東京・昭島市)院長に就任した佐藤一彦医師は乳がん治療、特に乳房部分照射のエキスパート。マルチカテーテル小線源治療を用いた乳房温存療法には定評がある。

「具体的には早期乳がんの乳房温存術後の放射線治療で、直径約2㍉のマルチカテーテルを乳房内に複数挿入し、小線源(放射線を出す物質)を細い管を通すことにより、切除腔の周囲にのみ放射線を照射します。全乳房照射に比べると皮膚や肺、心臓などへの影響が少ないです」と佐藤院長。照射に要する時間は5~10分。術直後から照射を開始し、5~6日間で終了。累計の症例数は880例※を超えた。

 手術支援ロボットの導入にも積極的。3月にはロボット先進県である愛知県の系列病院からロボットのオーソリティー、高山悟副院長を招聘。ロボット普及の「かじとり役」を委ねた。
「まずはロボット支援手術の知名度をあげ、身近なものにしたい。ロボットは正確で、合併症リスクも小さい。何よりも上手な手術が可能です。多摩地域をリードするロボット病院を目指します」と高山医師は力を込めた。

 歯科のほか、顎口腔疾患、顎顔面外傷、口腔がんなどの高度医療を提供する口腔センター(歯科口腔外科)も看板のひとつ。常勤医が14名在籍、指導的な医師も3名を数える。

多摩地域の最後の砦として頭頸部の患者は絶対に断らない

「当直体制を整えており、悪性腫瘍で口からの出血が止まらないといったケースは当院に搬送されます。当センターは多摩地域の最後の砦。頭頸部の患者は絶対に断りません」と口腔センター長兼任の佐野次夫副院長の口調は熱い。同病院は24時間365日の救急医療体制を敷き、高度かつ最先端の質の高い医療を提供、北多摩地域屈指の総合病院として歴史を刻んでいる。

※2008年10月~2023年6月

病院長

佐藤 一彦

副院長

高山 悟

副院長
口腔センター長

佐野 次夫

医療新聞社
編集部記者の目

放射線治療は外側から放射線をあてる「外照射」と体の内側からあてる「内照射」に分けられる。外照射は病変部以外の部分にも放射線があたることから正常細胞にもダメージを与える危険性がある。その点、内照射、特に東京西徳洲会病院の佐藤一彦病院長が提唱した「マルチカテーテル小線源治療」は乳房温存手術後の切除空の周囲にのみ放射線を照射する治療法で、皮膚や肺など周囲の臓器への影響が少ない点が注目されている。

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