当科は間質性肺炎・肺線維症の診療に注力しており、県内外の病院から患者さんをご紹介いただくこともあります。また、福岡市内からのアクセスが良好で、患者さんは近隣のみならず県内各地から通院されています。私どもは高分解能CTを精密に読影し、気管支肺胞洗浄や必要に応じて呼吸器外科と連携した胸腔鏡下生検を行い、日本全国に張り巡らせたネットワークを駆使して各地のエキスパートと意見交換した上で正確に診断することを心がけています。今後はできるだけ患者さんの身体負担を軽減すべく、気管支鏡を用いたクライオ肺生検の導入を予定しています。　間質性肺炎は完治が難しく使用できる薬剤も限られていますが、精通したスタッフをそろえ、既存の薬剤を巧く使った最良の治療を提供できる体制を整えています。同時に、より良い治療を模索し、将来の患者さんを救うため新薬による治験や多施設共同の臨床研究に積極的に参加しています。

　また当科は、肺がん、COVID-19を含む感染症、喘息など幅広い呼吸器疾患に対応できる経験豊富なスタッフがおり、地域医療の最前線を支えています。