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キャッツこどもクリニック

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頭蓋矯正ヘルメットを用いて頭の変形を治療

頭の平坦部分に設けた空間へと成長を促す

 新潟県長岡市にあるキャッツこどもクリニックは黒いドーム型の建物が目を引く、小児科に特化したクリニック。小児科診療をはじめ、小児の呼吸器疾患でも定評があり、親御さんからの信頼も厚い。同院では乳幼児の将来を見据え、2022年から赤ちゃんの頭の形診療を始めた。外来日の毎週水曜日の午後3時半、多くのヘルメット姿の赤ちゃんが来院する。

「頭が一定の向きだけになる向き癖による、頭の変形、位置的頭蓋変形症があります。これに対し、当院では頭蓋矯正ヘルメットを用いて治療します」と話すのは、同クリニック院長の磯部賢諭医師だ。

「赤ちゃんの頭は向き癖で、同じ面に圧がかかり続けると、その部分が平坦になり、成長が阻まれます。そこで、頭の形が左右対称になるように、平らな部分への外側からの圧を避けるため、内部に空洞を設けたヘルメットをかぶせて治療します。頭の平坦部分の外側にスペースを生み、その空間を埋めるようにして、成長を促すのです」

生後2~7カ月に治療を開始、約半年間継続

 長年、医療機器を製造、開発してきたメーカーが医師の監修を受けて生み出したヘルメットを使う。治療開始時期は生後2~7カ月が最適。そこから約半年間、ヘルメットを装着し、頭の形を整える。

「お子さまの頭を真上から目視し、形が平行四辺形で、耳の位置がずれているように見えたら、ヘルメット治療※の対象と考えられます。赤ちゃんが右の方向を見る時、まず、首をねじって視線を向けるのが正常。ところが、眼球を右に向けてから、首を回すようなら向き癖である可能性が高いといえます」

 磯部医師は医師の間違った認識に警鐘を鳴らす。

「赤ちゃんの頭の変形について、気のせいだとか、自然に治るなど、医師側の誤った認識を散見します。骨縫合が盛り上がり、みみず腫れのようになったら、早期癒合症を危惧します。赤ちゃんの頭の変形は看過できません。もし、頭の形が気になったら、一度、医療機関での診察をお勧めします」

院長 

磯部 賢諭

医学博士
日本小児科学会認定小児科専門医

医療新聞社
編集部記者の目

「まさかの急病でも安心してもらえる存在として地域医療に貢献したいと思い、開院しました」と話すのは院長の磯部賢諭医師だ。
赤ちゃんの頭の形外来がある毎週水曜日の午後3時半、多くのヘルメット姿の赤ちゃんがパパやママに抱っこされて来院する。磯部医師は赤ちゃんの頭を入念に精査してヘルメットの製作に勤しむ。頭に注がれる眼差しは常に優しい。
「私の取り柄は常に勇気と好奇心を持ち、何事にもチャレンジすることです。これまで以上に積極的に診療に取り組んでいます。ひとりでも多くの赤ちゃんの頭の形を良くして、多くの人の笑顔が見たいのです」
 赤ちゃんと親御さんの幸福に貢献すべく、孤軍奮闘する磯部医師を頼もしく思った。

Information

キャッツこどもクリニック

ホームページ

〒940‐0856
新潟県長岡市美沢3丁目493番地1

TEL.0258-33-1122 

診療日:月~水、金、土

休診日:木・土午後・日・祝 

診療時間:(一般診療)8:45~11:30/ 土 8:45~11:00

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