• 鹿児島県

医療法人三州会

大勝病院

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回リハ

神経科学に基づく
ニューロリハビリテーションを実践

全国に先駆けた、神経内科とリハビリの病院

 病院の前に薩摩半島を南北に結ぶ国道225号線が走る。昼夜往来の絶えない、その幹線道路が延びる北の方角には、桜島が茶褐色の山肌を誇示するかのようにそびえている。

 大勝病院は鹿児島市の中心部に至る国道沿いという、アクセスが至便だ。1980年2月、全国に先駆けて、神経内科とリハビリテーションに特化した病院として開院。当時50床だった病床数は現在、321床で回復期リハビリテーション病床は60床を数えるまで拡大した。

「まず、パーキンソン病の場合患者さんの進行度とステージを評価、歩きにくさの重症度を測り、適格な薬を選択。我々の治療は薬を選別し、患者さんが最も歩きやすい状態を提供することです」と語るのは、同院を運営する医療法人三州会理事長の大勝秀樹医師だ。

 同院は神経科学のエビデンスを応用したニューロリハビリテーションを実践している。従来、脳卒中による運動麻痺は回復が困難とされていた。

 しかし、近年の研究で、効率の良いリハビリをすると、脳内の壊れた運動回路が再構築される可能性が判明した。

急性期治療の直後からリハビリをスタート

「当院はロボットスーツを使い、運動回路の回復を図ります。スーツは足を動かそうとする患者さんの信号を受け取り、歩行動作を補助。これにより、脳が動きを学習し、運動回路が改善します。進行性難病の筋委縮性側索硬化症(ALS)のリハビリにおいても、良好な効果が見られます。下肢を前後に振るスイングの繰り返しで、スーツの脱着後も、脚が軽やかに動くことを確認しています」

 リハビリは従来、起立できなければ歩行訓練が開始できず筋力の回復を待つしかなかった。

「しかし、当院は脳卒中の急性期治療の直後からリハビリを始めます。歩行訓練の専用機器が複数あり、起立できない患者さんでも、天井から吊り下げたハーネスで全体重を支えて吊り下げながら、歩く練習に取り組んでもらいます」

 同院は回復期リハビリテーション病棟をフル活用して、地域の医療に貢献している。

理事長

大勝 秀樹

2001年、昭和大学医学部卒業、2015年より現職。日本神経学会認定神経内科専門医など。

医療新聞社
編集部記者の目

 同院を運営する医療法人三州会理事長の大勝秀樹医師は社会貢献に意欲的な人物だった。
「座右の銘はNO PAIN NO GAIN。痛みなくして得るものないという意味です。コロナ禍でまず考えたのは、もしパーキンソン病の方が感染したら、私たちは何をすればいいのか、です。このまま、コロナウイルスの感染を恐れたまま診療を閉ざすわけにはいかないと判断しました。職員を説得し、2021年の年明けぐらいからコロナ患者の受け入れを開始しました。医療従事者としての使命を全うしたいと思いますね」
 同院では今後も積極的に、神経難病の患者を受け入れていくという。リハビリも含めながら、専門的な治療を提供できると、大勝医師は自信をのぞかせた。

Information

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大勝病院

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