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赤ちゃんのあたまのかたちクリニック 赤坂見附

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頭蓋変形が
外因性か難病かを見極め、円滑に治療

患者一人ひとりに合わせた治療を提供

 東京都港区赤坂にある「赤ちゃんのあたまのかたちクリニック」は、その名の通り、生後間もない乳児の頭や顔の骨格のゆがみ等、頭蓋変形の診断治療に特化した診療所だ。

 生後1年目、赤ちゃんの頭は、おでこの中央と後頭部をぐるっと囲んで測定した頭囲が出生直後の約1・5倍にもなる。この著しい成長に適応するため、乳児の頭蓋骨は薄く柔らかい。胎児から生後28日目までの新生児期、赤ちゃんの脆弱な頭は外部からの圧力等で変形することがある。

「診療対象は頭の形が左右非対称、後頭部の扁平、横幅が広くハチが張っている、頭頂部や頭が縦に長いなどの変形です」と話すのは院長の高松亜子医師。

早期に頭蓋縫合早期癒合症の可能性を識別

「多くの頭蓋変形は、頭の表面の一部に圧がかかる外因性です。見た目の度合いが過度でなければ、治療は必要ありません。しかし頭の変形が本来、乳児期に開いている頭蓋骨の縫合が癒合する頭蓋縫合早期癒合症、脳の発達が遅れる小頭症という先天性の病気に起因している可能性があります。その場合、早期の鑑別診断が重要です」(高松医師)

 頭蓋縫合早期癒合症は難病指定され、狭頭症とも呼ばれる。脳の成長途中、何らかの原因で頭蓋骨同士が接着し、硬くなる。脳が圧迫されるなど、弊害が多い。

「頭蓋縫合早期癒合症では、頭部や顔面が変形するだけでなく、発達が遅れたり、多動症やかんしゃく持ちの自閉症スペクトラムの症状を呈する場合があります」と、高槻病院小児脳神経外科主任部長の原田敦子医師。

 やっかいなのは、頭蓋変形は外因性、もしくは頭蓋縫合早期癒合症によるもの、両者共にほぼ同時期に発症する点だ。慶應義塾大学病院および小児病院で多くの患者を治療してきた形成外科医の畑野麻子医師がこう指摘する。

「頭の変形が外因性か、難病なのかの見極めが重要です。ところが、世の中には『発達が進むと頭の形は良くなるから気にしなくいい』だとか、頭の絶壁も首が座れば改善するといった話がまことしやかにささやかれているのも事実。そうした非科学的な話を信じてしまった結果、生後6カ月を過ぎても頭の変形が残り、そこで初めて頭蓋縫合早期癒合症が見つかるという最悪のパターンもあります」

  • 清潔感あふれる授乳室

医師と義肢装具士が連携して行うヘルメット治療

 同院は生後2~3カ月の赤ちゃんを対象に、超音波検査で縫合線の癒合を精査。手術が必要ならば、国立成育医療研究センターなどの他機関を紹介する。一方、手術の必要がない外因性の変形の場合、6カ月までは上半身の筋肉の発達を促す理学的療法やヘルメット療法を選択できる。

「外因性の頭の変形に対して理学療法を続けているのに、月齢4カ月を経ても頭の形が改善しない場合、ヘルメット療法を前向きに検討されてもよいと思います」(高松医師)

 ヘルメットの選定は特定メーカーに偏らずに、数社の製品の中から変形の治療に最適なものを選択することができる。

「ヘルメットは内部に空間が設けられ、扁平部分を除圧して成長を促せます。義肢装具士と連携し、当院内の工作室で入念に調整。これを約5カ月間装着してもらい、赤ちゃんが持つ本来の成長力を引き出します」(高松医師)

  • ヘルメットを調整する工作室

 最後に、赤ちゃんの頭の形の虚実ある情報について、高松院長が警鐘を鳴らす。
「不確かな情報に振り回されず、お子さまの頭の形に違和感を覚えたらできるだけ早期に知識が豊富な専門医のいる医療機関に相談してください」


※自由診療:ヘルメット治療 42万9000円~57万円(税込)

院長

高松 亜子

久留米大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部形成外科非常勤講師、国立研究開発法人国立成育医療研究センター勤務等を経て、2019年に開院。

形成外科医師

畑野 麻子

医学博士。日本専門医機構認定形成外科専門医

非常勤医師

原田 敦子

高槻病院小児脳神経外科主任部長、医学博士。日本脳神経外科学会 代議員、日本小児神経外科学会評議員 。

Information

赤ちゃんのあたまのかたちクリニック 赤坂見附

ホームページ

〒107-0052
東京都港区赤坂4-7-15 赤坂丹後ビル1・2F

TEL.03-6230-9972 

小児形成外科・形成外科・小児脳神経外科 月・火・木・土 10:00~19:00 水 10:00~17:00
皮膚科 水・土 10:00~17:00
神経運動発達診療(インソール・座位保持装置)第2・4木曜 14:00~17:00
【休診日】日・祝および年末年始

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