• 神奈川県

医療法人社団明芳会

横浜新都市脳神経外科病院

脳卒中治療に特化し、国内屈指の手術件数を誇る

24時間365日常勤医による医療体制

脳卒中は脳の血管が詰まり、狭窄や破裂で損傷し最悪、死に至る病だ。英語では「stroke」といい、まさに「一撃」を受けたかのように突如発症する。脳卒中のなかでも、特に脳の血管が閉塞する脳梗塞は1分の治療の遅れで約190万の脳細胞が死滅するとされ、まさに一刻一秒が争われる疾患だ。

 横浜市青葉区にある横浜新都市脳神経外科病院は24時間365日、常勤医による救急医療体制を敷き、超急性期の脳卒中に迅速に対応している。脳神経外科を中心に8診療科を有し、脳卒中の集中治療室を24床も備え、救急搬送は年間8000件に迫る勢いだ。

「当院は超急性期から回復期まで途切れなく治療やリハビリを提供しており、脳卒中治療において質・量ともに日本屈指の病院を目指しています」と、院長の森本将史医師。

医師は開頭手術と血管内治療に精通した “二刀流”

 手術件数は血管内治療、開頭手術を中心に、年間約1000件と全国有数レベル。その中には、くも膜下出血の原因にもなる未破裂脳動脈瘤への治療、フローダイバーターステント治療も含む。これは大型の脳動脈瘤がある血管に特殊なステントを置き、瘤への血流を抑える術式。難易度が高く、全国でも実施基準を満たしている医療機関が数少ない治療法だ。

  • フローダイバーターステント治療 (左)脳動脈瘤のある位置に(中)網目の細かいステントを留置する (右)瘤へ流入する血液量が減少し、徐々に血栓化することで破裂を防ぐ

 さらに特筆すべきは医師の技術だ。脳卒中治療は大きく、開頭手術と血管内治療に分けられる。どちらにも精通している医師は全国的にも少ないが、同院ではその育成に成功し現場で活躍している。

「病変の部位、動脈瘤の形状、年齢や健康状態など、患者さんの病態や状態はさまざまです。カンファレンスで検討し、最も適した治療法を提案しています。」

  • 脳動脈瘤コイル塞栓術瘤にコイルを詰めて血流を止める
  • 開頭クリッピング術 開頭し、瘤の根元をクリップで 挟み、血流を止める

手術開始まで20分台の卓越した速さ

 脳卒中治療にはスピードと的確な診断が求められる。一般的には、搬送から治療開始まで60分以内が理想。それを同院では20分台まで短縮している。

「この迅速さはアキュートストローク委員会の存在抜きには語れません。これは医師を中心に、看護師、放射線技師や臨床検査技師など、治療に関わる全員が参加する集まりです。定期的に催し、症例をフィードバックして、安全性と正確性を保ちながら、どうすれば効率化や時間短縮が可能なのかを事細かに検証しています。また、症例のサンプルを設定し、定期的に模擬訓練を行っています」

 そのひとつの結果として、最新の機器を導入したカテーテル治療室をMR室の隣に移設。患者はMRIで脳内の病変を検査した後、速やかにカテーテル室に移動でき、手術開始までの時間短縮を可能にした。

「これからも、医療の質を上げ、看護などのホスピタリティをスタッフ全員で良くしながら、診療に努めます」

  • 脳卒中ケアユニット(SCU)24床は全国有数の規模

院長 

森本 将史

日本脳神経外科学会認定
脳神経外科専門医
日本脳神経血管内治療学会認定
脳血管内治療専門医

医療新聞社
編集部記者の目

 同院が目指すのは日本一の脳卒中専門病院。疾患の手術数は日本屈指と自負する。その卓越した医療とは裏腹、院長の森本将史医師から威勢のいい言葉は聞かれない。医療の質を上げるのに「奇をてらう必要はありません」とあくまで冷静だ。
「運ばれてきた患者さんをより早く手術室に運ぶため、フィードバックを重ねるなど、日々取り組んでいることは決して目新しくも、斬新でもありません。人気のあるコーヒーチェーン店もそうです。食事はボリューミーで、ゆったりとした座席があり、電源までついているのが売り。どれも奇をてらったことではありませんよね。ベーシックなことをきちん成し遂げないと、いずれ、化けの皮が剝がれるはずですよね」(森本医師)
 取材中、質の高い医療とホスピタリテイーの提供が大事だと、森本医師は繰り返した。その揺るぎない信念が患者に満足と安心を与えている。

Information

医療法人社団明芳会

横浜新都市脳神経外科病院

ホームページ

〒225-0013
神奈川県横浜市青葉区荏田町433 

TEL. 045-911-2011 (代表)

【診療科目】脳神経外科、脳神経内科、整形外科、内科、循環器内科、リハビリテーション科、麻酔科(里見憲昭)、救急科

【診療時間】月~金9:00~/14:00~ 土9:00~ 

【休診日】土曜日午後、日曜日・祝日 ※救急は24時間受付