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日本赤十字社

諏訪赤十字病院

豊富な臨床経験で南信地域の
基幹病院をけん引する血液内科

臨床試験上回る結果を出す医療を目指す

 信州・諏訪湖畔に、復元された高島城と肩を並べるようにモダンな「医療の城」が、そびえ建っている。長野県諏訪市の諏訪赤十字病院は南信地域の基幹病院。病床455床、医師122名、総職員1137名を数え(2021年6月末現在)、県を代表する総合病院として知られている。

 そのけん引役を務めるのが内山倫宏部長率いる血液内科。常勤医師は内山医師ひとりだけだが、月800人の外来患者、約50人の入院患者を診ている(21年1~6月平均)。圧倒的に豊富な臨床経験と最新の知見を武器に、「患者さんのためになる、臨床試験を上回る結果を出す医療をしたい」と多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫といった難治性の血液疾患に切り込んでいる。

 多発性骨髄腫は血液細胞の1種である形質細胞が、がん化したことで生じる病気。内山医師は多発性骨髄腫と診断され、落ち込む患者に対して「血液のがんには手遅れがない」「全身に作用する抗がん剤が最大の武器になる」と治療戦略に対する理解を求める。

思いを同じくするスタッフとともにチームプレーで対応

 薬剤の選択を含む治療戦略は患者一人ひとりで異なる。高血圧や糖尿病などの合併症のある70歳以上の場合、合併症も含めて内山医師が管理する。全身管理ができていなければ、抗がん剤治療は、うまくいかないからだ。

 「治療と本気で向き合うためにはスタッフにも同じ気持ちになってもらい、チームプレーを生かしていくことが大事」(内山医師)と看護師やコメディカルも厳しく指導する。入院患者に変化があったら、即座に報告させているし、外来患者に対しては病棟への直通番号を教えている。抜群の診療実績を支えているのは細部にまで目を配る城将としての内山医師の存在だ。

血液内科部長

内山 倫宏

うちやま・みちひろ。東京大学医科学研究所、静岡県立静岡がんセンターなどを経て平成21年に着任。日本血液学会認定血液専門医

医療新聞社
編集部記者の目

多発性骨髄腫、悪性リンパ腫など血液のがんであると宣告された患者は意気消沈している。不治の病のイメージが強いからだ。ところが、内山先生が「血液のがんには手遅れがない」などと語りかけると、患者の顔が見る見る紅潮していく。豊富な治療実績と最新の知見をもとにしているだけに先生の言葉には説得力がある。先生の渾身の激励で、患者の心の中に「希望」と「がんと闘う意欲」が生まれているのだ。

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