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赤ちゃんのあたまのかたちクリニック

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見た目の問題?それとも病気?
赤ちゃんの頭の変形を的確に診断・治療

 薄くて柔らかい生後間もない乳児の頭蓋骨。そんな繊細にして、脳の発育と共に変遷する赤ちゃんの頭の診療、矯正に特化した医院が赤ちゃんのあたまのかたちクリニック。「診療対象は左右非対称、後頭部の扁平、横幅が広くハチが張っている、頭頂部や頭が縦に長いなどの変形です」と語るのは同院院長の高松亜子医師だ。

早期に頭蓋縫合早期癒合症の可能性を識別

「頭は胎児から新生児期に様々な原因で変形しますが、多くは荷重による外因性の問題で、見た目の度合いが過度でなければ、治療の必要はありません。しかし、頭蓋縫合早期癒合症が潜むのか、早期の鑑別診断が重要です。斜頸や低緊張などの左右差に影響する体の要因も確認します」

 頭蓋縫合早期癒合症は難病指定され、狭頭症とも呼ばれる。乳児期、脳は急速に成長する。容量が増加し、頭蓋骨同士のつなぎ目が広がる。以降、骨は徐々に硬化が始まる。しかし、頭蓋縫合早期癒合症は脳の成長途中、何らかの原因で頭蓋骨が癒合、硬化。脳への圧迫など弊害が多い。

「やっかいなのは、頭蓋縫合早期癒合症により頭蓋骨の一部が扁平化する頭蓋変形は、他の外因性とほぼ同時期に発症することです。そのため変形が難病か外因性によるものか、見分けが難しい。誤診断も散見されます」

院内の義肢装具士が製作したヘルメットを使い治療

 同院では生後2~3カ月の赤ちゃんを対象に、超音波検査で縫合線の癒合を精査。手術が必要なら、国立成育医療研究センターなどの他機関を紹介する。対して外因性の変形の場合、6カ月までは向き癖を治す理学的方法やヘルメット治療が選べる。

「ヘルメット内部は荷重で扁平になった部分に空間を設け、成長を促します。義肢装具士と緊密に連携し、当院内の工作室で入念に調整します。これを約5カ月間装着してもらい、赤ちゃん本来の力を引き出すのです」

 赤ちゃんの頭の形について悩む親御さんに、高松院長は早期の診療を勧める。

「頭蓋縫合早期癒合症の手術も出生後2~3カ月なら、頭部を1センチほど切るのみで、低侵襲で済みます。6カ月を超えると、傷が大きい大手術になります。赤ちゃんの頭の形にお悩みなら、改善できる選択肢が多い、早い時期に行動してください」

院長・医学博士

高松 亜子

たかまつ・あこ●久留米大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部形成外科非常勤講師、国立研究開発法人国立成育医療研究センター研究員。2019年に開院。日本専門医機構認定形成外科専門医

医療新聞社
編集部記者の目

 院長の高松亜子医師が最も懸念するのが、“手遅れ”だ。赤ちゃんの早期頭蓋癒合症は見落とされたり、怠慢なヘルメット治療が散見されるなど、放置され、重篤化するケースもある。
「実際、手術をする医療機関には、ヘルメット治療が終わったのに、早期頭蓋癒合症が悪化して運ばれてくることもあります。コロナ禍で患者数が減った小児科の先生の中には、簡単にヘルメット治療に手を出す方もいますから、注意が必要です」
 同院が一日に診る患者数は最大で約10人。高松医師が掲げるモットー、誤診しないこと、見逃さないことを守るため、初診には約1時間をかけて診療している。

Information

赤ちゃんのあたまのかたちクリニック

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【診療時間】
小児形成外科・小児脳神経外科・皮膚科・形成外科
月・火・金・土 10:00~19:00
水・木 10:00~17:00

神経運動発達外来
月2回木 14:00〜17:00

【休診日】日・祝

【自由診療】ヘルメット治療 57万円(税込)

〒107-0052
東京都港区赤坂4-7-15  赤坂丹後ビル1・2F

TEL.03-6230-9972

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