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医療法人社団明芳会

横浜新都市脳神経外科病院

手術からリハビリテーション、
予防まで一貫したチーム医療で患者を守る
脳卒中治療のプロフェッショナル

「断らない医療」で24時間365日救急対応

 脳卒中から命を守るため横浜新都市脳神経外科病院は24時間365日救急対応を実施。「断らない医療」を柱に年間救急搬送数6684件(うち脳疾患4260件)※1を数える。

 救急搬送された患者はMRIなどで的確に診断。適応時間内であれば、血栓溶解(t-PA)療法や血栓回収療法を行い、早期回復も期待できる。

「一刻を争う脳卒中では治療開始までの時間が重要。そのためにはチーム一丸で対応しなければいけません」と森本将史院長は話す。アキュートストローク委員会※2を設け、医師や看護師だけでなくスタッフ総出で、タイムロスの原因などを綿密に検証し、各部門へフィードバック。

 救急隊を含めた迅速な連携で、搬送から治療開始まで60分以内が理想とされる中、中央値「20分台」と大幅な時間短縮を実現した。

 脳卒中治療のエキスパートによる診療後、早期回復を目指し、超急性期から回復期、慢性期までワンストップで対応。脳卒中の集中治療室(SCU)21床、回復期リハビリテーション病棟60床を備え、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士など多彩なリハビリスタッフが手術翌日から機能回復をサポートする。

 心原性脳塞栓症の再発予防にも常勤の循環器内科医と連携して取り組み、万全を期す。退院後や脳ドックで経過観察となった方も継続的にフォローを行う。

 院内に森本院長のメッセージ「笑顔と挨拶、地味な仕事を大切に」が浸透する。「脳卒中治療なら横浜新都市へ」と地域からの信頼も厚い。

※1 2021年4月~2022年3月 
※2 脳卒中(アキュートストローク)治療に携わる部門の代表による会議。

取材・文/五十嵐 幸司

  • SCU21床は全国有数の規模
  • スタッフも設備も充実するリハビリ環境

治療では「患者ファースト」を徹底

 脳卒中発症時、手術か経過観察かの判断は治療の要。徹底した「患者ファースト」を基準にリスクの低い方法を選択する。同院には脳卒中治療に精通する10名の医師が在籍し、手術実施の判断はもちろん、血管内治療と開頭手術という2種類の術式を適宜使い分けている。

 例えば、くも膜下出血のリスクがある未破裂脳動脈瘤を治療する場合。瘤の大きさ・形状・発症部位、患者の年齢や健康状態などを考慮し、治療法を検討する。高齢になるほど動脈硬化も進むため「脳に直接触れない、手術時間が短い」という長所のある血管内治療を優先的に提案。極細のカテーテルを用い、麻酔下で患者が眠っている間に治療を完遂する。ただし、症例によっては開頭手術も柔軟に選択。

 脳動脈瘤が5㍉以上であれば、最新の治療法「フローダイバーター」が適応となる。脳動脈瘤のある正常血管に網目の密なステントを置くだけで、瘤への血流を制御する。脳動脈瘤の薄い壁に一切触れずに済むため、リスクがさらに下がる。ただし、万が一瘤が固まらない場合のリスク回避も必要だ。熟練の医師たちが術前に手術のコンセプト・プランを入念に確認した上で、治療に臨む。

「手術のポイントは患者さんが最優先。術中はslow&steady(ゆっくり、着実に)、予定通りいかなくても、慌てずにイライラしないこと。誰でも手術は恐いという気持ちを理解し、寄り添った治療を行っています」(森本院長)

  • フローダイバーターステント治療
    脳動脈瘤のある位置に網目の細かい ステントを留置する。 瘤へ流入する血液量が減少し、徐々に 血栓化することで破裂を防ぐ。
  • 脳動脈瘤の位置を正確に映す高解像度のスクリーン

院長

森本 将史

日本脳神経外科学会認定
脳神経外科専門医
日本脳神経血管内治療学会認定
脳血管内治療専門医

医療新聞社
編集部記者の目

早朝カンファレンスから取材。若手医師が過去の症例や当日の手術プランについて解説し、森本将史院長が「その治療法を選択した意図や目的は何か」と指摘を入れる。活発なディスカッションを目の当たりにし、横浜新都市脳神経外科病院の豊富な治療実績は、高度な手技だけでなく、症例検証などの地道な努力の成果なのだと感じた。森本院長には手術にフォーカスして話を伺った。「手術ではゆっくり、着実に。トラブルがあっても慌てずにイライラしないことが大切」と強調。冷静沈着な仕事ぶりが伺えた。

Information

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横浜新都市脳神経外科病院

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【診療科目】脳神経外科、整形外科、内科、循環器内科、
リハビリテーション科、麻酔科(里見憲昭/三村大悟)

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TEL.045-911-2011 (代表)