• 佐賀県

九州国際重粒子線がん治療センター
SAGA HIMAT

手術困難ながんから
 九州一円の患者を守る

がん治療の選択肢を広げる心と体にやさしい最新治療

日本に7つしかない重粒子線治療施設のひとつが九州国際重粒子線がん治療センター(佐賀県鳥栖市)。「サガハイマット」の愛称で親しまれる。九州新幹線新鳥栖駅前、高速道路からのアクセスも抜群という利便性から九州はもとより中国・四国の一部までを医療圏とする。2013年に治療をスタートし、症例数は7249人(2022年7月末現在)を数える。

 センター長の塩山善之医師は「がん病巣を狙い撃つ重粒子線治療は正常組織へのダメージが少なく、がん細胞の殺傷効果が高いのが特徴。治療期間も短い。通院治療も可能なため、職場や家庭を長期間離れる必要がありません」と話す。

 病巣の形に合わせて照射するパッシブ照射と、なぞるように照射する3Dスキャニング照射という最新技術を活用し、高齢者や体力に不安のある患者でも治療可能な、心と体にやさしいがん治療を追求する。

 重粒子線治療普及の鍵となるのが保険適用部位の拡大。現在、保険適用は切除不能骨軟部がん、頭頸部がん、前立腺がん、大型の肝細胞がん、肝内胆管がん、局所進行性膵がん、局所進行性子宮頸部腺がん、大腸がん術後再発の8つ。他の重粒子線治療施設と連携しながらエビデンスを示すことで保険適用の拡大に貢献する。

「早期発見であれば標準治療で根治を目指せるが、より進行した状態であっても重粒子線治療という選択肢があることを、多くの方に知っていただきたい」と塩山医師。サガハイマットは九州医療圏のがん患者の「希望の星」として輝き続ける。

センター長

塩山 善之

1990年九州大学卒業。医学博士、日本医学放射線学会認定放射線科専門医、日本放射線腫瘍学会監事、日本肺癌学会理事。

医療新聞社
編集部記者の目

重粒子線治療は、がんのほかに基礎疾患などがある方や高齢者など、手術のリスクが高い人にも向いている。理由は(狙ったところに放射線をあてる)線量分布に優れているからだ。極めて侵襲の少ない治療であり、治療期間も短い。通院しながら治療できるメリットもあるため、九州中からのアクセスを考慮し、新幹線の駅も高速道の出口からもほど近くに立地している。理念である「心と体にやさしいがん治療」を多方面から追求している。

Information

九州国際重粒子線がん治療センター
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