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患者さんの安心と満足を第一に 果たすべき役割は
「いかにチームとしてのクオリティを上げるか」


横浜新都市脳神経外科病院
 
もりもと・まさふみ
院長 森本 将史 先生
 
【経歴】
1993年、京都大学医学部卒業。2002年、京都大学大学院医学研究科修了。国立循環器病センター脳神経外科などを経て、2011年より現職。医学博士、日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医、日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医
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チーム医療を徹底して追求し、地域の救急医療に貢献

 横浜新都市脳神経外科病院の森本将史院長は、「一番ダイレクトに人に喜んでもらえる」仕事に就きたいと考え、医師の道を選んだ。その後重要な臓器を治療したいという意思に加え、尊敬する教授が在籍し、高度な治療水準に定評があった脳神経外科へ入局することとなった。「医師として大変かもしれませんが、患者さんが治癒した時の喜びも大きく、やりがいがある領域だと考えたのです」
 
 森本院長は2011年に同院の院長に就任。その医療のモットーは「チーム医療の徹底」だ。脳卒中治療は急性期こそ医師が中心だが、回復期に患者と接する時間が長いのは看護師やリハビリスタッフをはじめとするコメディカル。そのため来院した患者が満足して退院するためには、病院のスタッフが一丸となって質の向上に励むことが重要だと森本院長は考える。「レストランでたとえると、お客さんに良質のサービスを提供するためには、シェフの美味しい料理だけでは不十分で、ホスピタリティや裏方を担当するスタッフの仕事も洗練されていることが重要です。病院も同じで、患者さんに接するスタッフだけではなく、各セクションの高度な連携がとても大切だということです」
 
 その上で森本院長は、チーム医療ではスタッフが同じ目標を共有することが大切だと強調する。「良いチームを構築するためには、病棟の師長、栄養士や画像診断部、リハビリのトップといったマネージャー同士がベクトルの向きを合わせ、それぞれのセクションで『こういう病院を作るぞ』と伝えて共有していくことが求められます」
 
 そこで森本院長は就任以来、脳卒中患者に「1分1秒でも早く治療を開始する」ことを目標として、院内の連携強化に尽力、急性期の脳卒中治療を専門とする「アキュートストローク委員会」を設立した。関連する各部門のスタッフが集まり、全症例に対して「もっとここが早くできたのではないか」と徹底してチェック。各部署にフィードバックすることでさらなる迅速な治療を追求している。そうした努力が実り、今では殆どのケースで、病院到着から60分以内の治療開始を達成しているという。「これからも“チーム新都市”として、質の高い医療とホスピタリティ向上を目指します」と語る森本院長。更なる進歩を見据え、患者の満足と安心を第一に考えるその思いは、医師を目指したころから変わらない。

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