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多くの患者に喜ばれるという
脊椎脊髄疾患治療の魅力に気付く

【交野病院 寳子丸 稔先生】


社会医療法人信愛会
交野病院

 
院長
ほうしまる・みのる
寳子丸 稔 先生
 
【経歴】
1981年に京都大学医学部卒業後、京都大学脳神経外科に入局。京都大学脳神経外科講師、大津市民病院脳神経外科診療部長などを経て現職。京都大学臨床教授、高知大学臨床教授ほか。

交野_ほうしまる
 

 
 

恩師から脊椎脊髄疾患の分野を勧められる

 現在の脳神経外科では専門分野の細分化が進んできた。そのうちの1分野として、脊椎脊髄疾患の治療が注目されている。これは、脊髄を脳から続く1つの神経として疾患を診るという考えの治療だ。
 
 交野病院の寳子丸稔院長は、大学卒業後、脳血管障害などの治療に携わってきた。ところが、40歳頃の時、大学の恩師から脊椎脊髄疾患の治療に携わるように勧められたという。「脳疾患は画像を見れば診断がつきますが、脊椎脊髄疾患はさまざまな診断を組み合わせて病態を評価していくという、論理的な診断が必要になります。私がそういう思考に向いていると思われたのかもしれません」とその時を振り返る。ただ、当時の脳神経外科では、まだまだ脳腫瘍や脳血管障害の治療が本流であり、脊椎脊髄の治療は傍流という考えがあった。そうしたこともあり、最初は決して本意ではなかったという。
 

患者にはっきりと喜んでもらえる分野

 ところが、治療に携わるうち、次第にこの分野に魅力を感じるようになってきたと、寳子丸院長は語る。「実際、脊椎脊髄疾患の分野へ進んだ医師は、その魅力に取り付かれやすいという話も聞きます。その一番の理由は、より多くの患者さんに喜んでいただける治療だということでしょう」。いまだに、脳卒中や脳腫瘍は手術が成功しても症例次第では後遺症が残る可能性があるのに対し、脊椎脊髄疾患は手術が成功さえすれば患者は良くなりやすく、それに伴って喜ばれることも多い。こうしたことが、大きな生き甲斐になる分野だとわかってきたのだ。
 
 治療にのめり込み、現在に至るまでに脊柱管狭窄症や脊髄腫瘍などの幅広い疾患に対する術式を修得してきた寳子丸院長。中でも、頸椎椎弓形成術は他の医師と共に作り上げてきた手技であり、「この手技だけは誰にも負けたくない」との思いから修練を積み重ねてきた。現在では診療や手術で多忙な中、医師の教育にも携わっている。「患者さんが良くなる喜びを、若手医師や、共に治療を行っていく医師にも感じてもらいたいのです」